やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

日本海洋政策学会の第7回年次大会に向けてーパラオ、キリバス、日本のEEZ

以前書いたパラオと日本のEEZを人口、GDP、海洋警察数で比較した作業をキリバスも応用してみた。

案の定、パラオは太平洋島嶼国の中でもGDPが大きい。人口の約半分はフィリピン人を始めとする外国人労働者で、パラオ人のミリオネラーが結構いる。 それに比べ、キリバスは未だ後発開発途上国 Least developed countryに属しており、さらにEEZは太平洋島嶼国の中でも最大である。

1km2 EEZ辺りのGDPは日本が約1億円、パラオ4万円、キリバス5千円!

隣にインドネシア、フィリピン、中国、台湾、パプアニューギニアに囲まれるパラオと違って、太平洋島嶼国のど真ん中にあるキリバスは、パラオより違法操業が少ないかもしれないが、麻薬栽培などあらゆる越境犯罪の温床になっている。

【人口一人当たりのEEZ】

パラオ31 km2、キリバス32 km2, 日本0.035 km2 パラオ、キリバスは日本の約千倍

【EEZ 1 km2辺りのGDP】

パラオ約400ドル、キリバス約50ドル 日本は百万ドル  日本はパラオの2,500倍、キリバスの2万倍

【海洋警察一人当たりのEEZ】 

パラオは25,160km2 日本は343 km2 パラオは日本の73倍、キリバス205倍