昨日上げた「パラオへの中国人団体旅行禁止令」は沢山のアクセスがあり、また多くの方から情報が寄せられた。
中国政府は同じような対応を、台湾と外交関係のあるアフリカの国にもしているのだそうだ。
馬政権と比べ中国と距離をおく蔡政権への圧力であろう、との声がパラオから聞こえて来る。
問題は、パラオが受け入れている中国人観光客が全体の50%以上を占めている事である。
下記、パラオ観光局のデータである。ちなみにパラオの人口は2万人を切っている。
下記のニュースでは、急増した中国人観光客によって、観光収入がGDPの85% にも拡大したようである。以前は50%であった。
Palau islands have been inundated with Chinese tourists
MARCH 17, 2015
観光は資源の少ない小国にとって重要な産業だが、海外の市場に頼る事、伝染病や、災害があれば観光業は大きく落ち込む事から、観光に絞る国家運営は避けるべきである事は常識である。
しかも、パラオの場合共産主義国の、太平洋の海洋権益拡大を狙う中国が半分以上のマーケットを押さえている。それだけではない。観光業の名の下にパラオ社会を破壊するような、不動産買占め、マネロン、タックスヘブン等々さまざまなビジネスが展開されているのだ。
小国の独立のリスクは、長期的な利益ではなく目の前の利益に集中してしまう事である。
パラオの人々が今回の中国の対応をどのように受け止め反応するのか?また台湾の新政権が今回の権を含め台湾と外交関係のある太平洋島嶼国にどのような対応をするのかも注視したい。
日本はどうすべきか?
本来パラオの後ろ立てとなるべき米はが中国資本と組んでマネロン等の怪しいビジネスを展開している可能性もある。
やはり日ーパラオ連合を組んで、国の根幹を支援する体制が必要なのではないだろうか?先のブログにも書いた通り、島嶼国の離島対策は無いに等しい。パラオ北部のカヤンゲル州(人口100+)はすでに中国のターゲットにされている可能性がある。南シナ海を観てかわる通り、あっと言う間に要塞が建築される可能性は否定できないと思う。
パラオは中国の第二列島線上にある。