米国務省ケリー長官が英国のチャールズ皇太子を第3回Our Oceanの会議に招いた。
PEWの入知恵であろう。
チャールズ皇太子、自身の財団を持っている。1979年創設。
The Prince of Wales's Charitable Foundation
http://www.princeofwales.gov.uk/the-prince-of-wales/the-princes-charities
この中にInternational Sustainable Unitというのがあって海洋、自然資本、野生動物違法取引などをカバーしている。
HRH’s International Sustainability Unit (2010年に創設)
英国王室の財産管理はまた興味深い話なのだが、脱線するので今回は触れない。しかしPEWやデカプリオ、その他世界のビリネラーと同じく、財テク(租税回避と信託基金)が海洋保護区とつながっている事を証明する一つの証拠となるであろう。
<チャールズ皇太子のブルーエコノミー>
さて皇太子財団が主張するブルーエコノミーとは何か?
「産業界主導の、英国水産業界の挑戦である。持続可能で儲る水産業。」
と海洋保護区拡大を叫ぶ米国務省のケリー長官やPEWとは違う路線である。
原文はこちら。
"Fishing into the Future, an industry-led initiative that seeks to address some of the challenges facing the UK’s fishing sector in achieving a sustainable and profitable future. "
国連関係のウェッブにブ”ルーエコノミーコンセプト”をまとめた10頁ほどのペーパーがある。このブルーエコノミー、リオ20の時にグリーンエコノミーに対応して特に沿岸国の声を反映し出来たコンセプトらしい。
Blue Economy Concept Paper
https://sustainabledevelopment.un.org/content/documents/2978BEconcept.pdf
このペーパーにMPAー海洋保護区の事も述べられているが「科学が明確にする」とある。この「科学」が怪しいのだ。scientific determination and designationで人類はどれだけ悲惨な歴史を繰り返したか。。例えば「優生学」の悲劇。
"The scientific determination and designation of appropriate MPAs can play a key role in this regard reconstituting biodiversity, ecosystem services and general resilience to other system shocks."
チャールズ皇太子のビデオスピーチに続いて、PEWのパペットのようなモナコ大公のスピーチが続く。
この2人のプリンスに共通している点。
ケリー長官がオバマ大統領がナントカの一つ覚えのように叫び続ける海洋保護区に一切触れていない事だ。
さらに2人のプリンスに共通している点。
米国が一番責任のある気候変動と海洋環境の事を指摘している事である。
ところで今知ったのだが、モナコのEEZ、300km2しかない!水産業なんてほぼないでしょう。
小国のモナコは、国を、王室をあらゆる(危ない)財テクで運営していかなければならない。
他方、チャールズ皇太子。英国には守るべき水産業がまだある、という事であろう。
次回は、もう哀れで見ていられないデカプリオのスピーチと租税回避の世界大王となったグーグルの子供騙しの違法操業監視テク。これって漁業を知らないってバラしているようなものだよね。。