確か、先般島嶼議連から麻生財務大臣、岸田外務大臣に提出された要望の中に太平洋島嶼国からの労働者受入が入っていた。実はこの制度はニュージーランドが10年前、2007年に開始し、当初後ろ向きであったオーストラリアも、ニュージーランドでの成功を見て、数年前から開始した制度である。
今ちょうどニュージーランドでこの制度に関する会議が開催されておりニュースが色々出てきている。
私も10年前からこの制度を日本に応用できないか提案してきた。
日本は移民受入が活発なニュージーランドと違うのでまた違う課題、問題もあると思うが、職がない、青少年人口が増え続ける太平洋島嶼国にとっては、利益の大きい制度で、評価は高い。
下記のニュースの主要点だけまとめておく。
Pacific nations want to review numbers on the RSE scheme
・ツバルの首相はただ援助をもらう依存体質ではない、自立を養う制度と評価。
・サモアの大臣はwin-wini-winの制度であると評価。サモアから2007年には600人、昨年は1700人。ワンシーズンに7.9ミリオン米ドルをサモアにもたらし、これは一人7,000米ドルで、初任給3年分。収入だけでなく貯蓄すること、コミュニケーション能力、リーダーシップ、問題解決能力を養って帰ってくる。(この大臣知り合いだ)
Tuvalu PM seeks to expand employment opportunities in NZ
・ツバル首相は現在81人の季節労働者がニュージーランドに入っているが、海洋産業や、建築など広く雇用が必要とされている分野にも労働を提供したい、とのこと。
RSE merits praised by NZ Immigration Minister
・ニュージーランドの移民大臣は、10年を迎える季節労働者制度を評価するも、法律に違反した雇用者は53あり、今年に入って労働者による40の問題が発生。これは昨年の2倍である。しかしこれも毎年1万人を超える季節労働者の増加に伴った数字であろう、とも。
Seasonal work scheme having some negative effects in Tonga
・トンガは季節労働者を2番目に多く送り出しており、年間1600人。
・トンガの3、4倍の時給で働いた労働者が、トンガでは働く意欲をなくすかも?
Tougher misconduct rules for Samoan RSE workers
・サモア国内での選抜システムを強化すべき。
・村単位で管理し、準備ができた労働者のみを送るべし。