やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

トンガ火山爆発情報 23

1月18日付のトンガ政府からのはじめてのプレスリリースです。

1月17日にはトンガ軍のパトロールボート(豪州が供与した船かと)が被災地に向かった。National Emmergency Management Committeeが被害確認をした。

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駐日トンガ大使館が要約を出していますのでコピペします。

 

《要約》 2022年1月15日夜、フンガトンガ・フンガハアパイ火山が噴火、津波警報により大規模な避難が行われました。噴煙は成層圏に達しトンガ全島を覆い、高さ15メートルにおよぶ津波がトンガタプ島西岸、エウア島、ハアパイ島に押し寄せました。

目下、初期被害調査が行われており、調整・対応のための国家緊急事態管理委員会(NEMC)が毎日開かれています。 国内外の通信は噴火による海底ケーブルの損傷により遮断されています。現在ヴァヴァウおよびハアパイへの通信は衛星電話と高周波無線のみに限られています。

ニウアス諸島とは通信がとれていませんが、フンガトンガ・フンガハアパイ火山から距離があるため被害は低いと思われます。 国内の電話回線はトンガタプおよびエウアのみ開通しています。 光ファイバーケーブルの損傷のためインターネットはダウンしています。現在復旧作業が進められています。

日曜日の朝、アタタ島とアハウ村で捜索と救助が行われ、行方不明者2名のうち1名は無事でしたがもうひとりの英国人は残念ながら初の死者となりました。これまでに同英国人を含め、マンゴ島の65才の女性、ヌムカ島の49歳の男性の計3名の死亡が確認されています。けが人も多数報告されています。

トンガ王国軍の艦艇が噴火の翌日に医療チームと救援物資とともにハアパイのオツムオムアへ派遣され、さらに別の艦艇が18日火曜日にマンゴ、フォノイフア、ヌムカに派遣されました。マンゴ島の全住宅が、フォノイフア島は2軒を除いた住宅が倒壊、ヌムカ島は甚大な被害が報告されています。

他の被害のあった地域からの避難措置が始まっています。 火山灰による水への汚染が甚大なため政府は安全な飲料水の確保に努めています。トンガタプの沿岸の村では日曜日に初期被害調査チームによる調査が行われました。海上および航空輸送は埠頭の損傷、滑走路への降灰により困難となっています。

国内・国際線の発着は空港の整備が整うまで延期となっています。 津波警報は解除され、火山活動は大幅に低下しましたが観測は継続されます。