やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パラオ沖縄友好関係強化覚書-パラオのオジイオバアの年金を支援せよ

40年近く、私は一人でありとあらゆる事業を行なってきたので、自分でも忘れているのだが、その一つが沖縄と島と太平洋の島を結ぶ事業だ。

島と島を結ぶ。

これを90年代から行なってきた。今石垣や与那国に自衛隊が入る基盤にもなってしまった。これは八重山諸島の人たちが誤解したせいである。私は八重山の軍事化は反対であった。今は・・・残念ながら現実を知る立場となった。

さて、ほとんどその開催が知られなかった1997年の第一回島サミットと違い、2000年の第二回島サミットは大々的であった。G8九州沖縄と同時開催であったからだ。これを進めたのが私である。いや小渕総理がそのアイデアを持っていて、笹川陽平に相談しに来たのが1999年。笹川陽平は私をいつも高く評価しており、私が八重山諸島で「やしの実大学」を開催し大成功を収めていることもよく知っていた。3年で終了する予定の事業がさらに5年位延長したのは笹川陽平のサポートが大きい。

しかし現地で実際に動いてきたのは私である。そして琉球大学の嘉数学長、大城肇学長と太平洋の島に関心を持つ先生たちの協力があった。

なので、今回「パラオ沖縄友好関係強化覚書」が署名された事は大変喜ばしい。本来ならば日本国が行う事だが、沖縄の独立を日本政府は支援したいのであろう。沖縄とパラオの歴史的関係、漁業を中心とした経済的関係もある。沖縄県庁のウェブには水産課が担当であることがわかるので漁業問題が中心のはずである。既にさまざまな協力が進められている。

覚書を添付する。法的拘束力はない。具体的内容もない。ある意味なんでもありだ!

日本政府から沖縄への補助金は年間6千億円になることは今までも周知してきた。私は何を支援すればよいか知っている。漁業支援ではないのだ。年間数億円。パラオのおじい、おばあの年金補助に回せないだろうか?年金運用の赤字が原因でカジノ、オンラインギャンブル、信託基金目的の漁業禁止海洋保護区なんてアイデアが生まれて来るのだ。

I have always made it known that the subsidy from the Japanese government to Okinawa amounts to 6 billion USD per year. I know what to support. It is not fishing support. It is several million USD a year. Couldn't it go to subsidize the pensions of Palau's grandfathers and grandmothers? Pension fund deficits are the reason for the idea of casinos, online gambling, and marine protected areas where fishing is prohibited for trust fund purposes.