やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2018-08-04から1日間の記事一覧

領海制度の構造 ー 小田滋『海洋の国際法構造』(有信堂、1956)

小田滋『海洋の国際法構造』(有信堂、1956) 1954年のビキニ水爆実験の国際法的な議論がされているので手に取った本だが他の章も興味深く、というか海洋法を学ぶ上で基本的な議論として知っておくべき内容だと思われるので、そのまま読み進めている。 第2…

現在の海洋法の原点は日本の漁業?

小田滋『海洋の国際法構造』(有信堂、1956)の第1章は公海の自由。 ここに衝撃的な数字があった。戦後日本漁船が韓国、中国、ソ連に拿捕された数だ。P. 6−7 1955年までに韓国に拿捕された日本漁船は213隻、乗組員2769名 1954年までに中共政府に拿捕された…