キャンベル国務次官補のアイランドホッピング その4- サモア編
キャンベル国務次官補ご一行のアイランドホッピング、キリバスに続く2カ国目はサモア独立国である。サモア独立国の隣には米領サモアがある。
サモア独立国は1997年までは西サモアと、米領サモアは東サモア、と呼ばれていた。飛行機で1時間足らずの距離。
米領サモアは1899年、拡張主義の時代、アメリカが獲得した太平洋の島の一つである。南太平洋で最高の自然港湾がある。米国は冷戦中、軍事基地として重要視していたが、冷戦後その存在さえ忘れられていたのではないか?
米国民が南太平洋に自分たちの領土がある、と気付いたのは2009年9月29日に起こった地震と津波災害であろう。米領サモアに軍事基地を置く米国にとってサモア独立は他の島嶼国と違った意味を持つ可能性がある。
以下、米国国務省のブログから要点をまとめる。
3D一行はサモア独立国の首相兼外務大臣Tuilaepa Lupesoliai Sailele Malielegaoi及び外務省高官と会議。
主要議案は再生可能エネルギー。他に食品管理と輸出、米軍の支援による2つの病院の改善など。
その後3Dは3手に分かれて、バイの会議に。
ウォルシュ司令官率いるDefenceチームは、サモアに軍隊はないので警察と会談。米国のDepartment of Defense's International Military Education Training fundによるサモアへの支援を説明。続いてサモアにあるPacific Transnational Crime Coordination Center
を訪れた。ここには世界中の法執行、安全保障専門家が集まり太平洋地域の情報をコーディネートしている。
ビスワル女史率いるDevelopmentチーム。地域組織SPREPを訪ね米国の支援案件について打合せ。米国はSPREPの正式メンバーである。(日本はメンバーではない。)
続いてScientific Research Organization of Samoa (SROS)を訪問。同機構は2006年に設立され、官民の協力で社会開発に関わる事、保健、環境、技術製品開発等を実施。
キャンベル国務次官補率いるDiplomacyチームは米国大使館から資金援助を受けているサモアの組織の代表と懇談。社会問題、メディア、環境、開発について現状と、将来の協力の可能性について討議。
3Dの一行は、サモアを飛び立つ前に第2次世界大戦の慰霊碑に参拝。そして来年再び訪れる事を誓って、次の目的地へ向かったのでした。