やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

太平洋のアメリカ/アメリカの太平洋

太平洋のアメリカ/アメリカの太平洋

 広大な太平洋に米国のEEZの約40%がある事は何度が述べてきた。

 この40%の根拠と、ウェーク島など米領の小さな無人島が40%の中でどれだけの割合を占めるのか、急に知りたくなった。でウェッブサーフィンをしたら、Sea Around Usと言うPEW財団が支援するサイトを見つけた。ここに各島のEEZが掲載されている。

 太平洋にある米領の島は大きく3つに分けられる。(早川説です)まず州のハワイ、2つ目のカテゴリーが自治領の北マリアナ諸島、グアム、米領サモア。3つ目が8つの無人島と環礁である。この3番目のカテゴリーを米国はMinor Outlying Islandsと名付けている。(ここではPacific のPを入れ、以降PMOIと表記する)

 世界一広い米国のEEZは11,351,000km2(但しこのデータはwikiからです。)。

 太平洋の中でも米国が比較的大きな声で米領と宣言できるのはハワイ州。しかし米国全体のEEZの7.89%に過ぎない。一番大きいEEZを形成する島はハワイの北西に位置するMidway Islandsである。米国全体のEEZの13.92%だ。PMOIの中でMidway IslandsのEEZは44.70%を占める。

 今回の集計では上記3つのカテゴリーの合計、即ち太平洋にある米領の島じまが形成する米国のEEZは5,803,809km2となっった。米国全体の51.13%である事がわかった。40%ではなかった。厳密に言えば太平洋にある米国のEEZとは、アラスカや西海岸近辺も含めるべきかもしれないが、今回は含めない。

 その内の60.88%が無人島のPMOIが形成するEEZである。米国全体の31.13%。すなわち米国があまり大きな声で領土を宣言できない無人島が米国の3分の一弱のEEZを占めている事になる。

 作成した表を添付しようとしたがやり方がわからない。

 表をご希望の方はコメントいただければ送ります。この分野自分の専門ではないので今、NOAAの知り合いに見てもらっています。