(左からツポウ1世、カメハメハ1世、ポマレ5世)
トンガ王国の皇室は国民から広く愛され、トンガの伝統文化を代表するような存在である。 太平洋の島で唯一、西洋の植民地支配を免れたのも、ツポウ1世の優れた判断力と指導力のためであった。
タヒチのポマレ王朝はアルコール中毒にされフランスに乗っ取られたし、ハワイのカメハメハ王朝はアメリカの強欲な商売人達、特にパイナップルのドール一族に土地を奪われ、最後は銃で脅かされ、島を乗っ取られたあげくポリネシアの文化も人口も殆ど根絶やしにされた。
同じ頃、トンガのツポウ1世はキリスト教を国教と定め、1875年日本より早く憲法を制定し、外国人に土地を売る事を禁止。アル中にもならず、西洋列強にお引き取りいただき、植民地化を免れたのである。
トンガは教育熱心で、現在人口当たりの博士課程取得者数が世界一の国となった。人口はどんどん増え、現在国内に10万、ニュージーランドには4万人、アメリカにも4万、オーストラリアに2万とも言われ、西洋植民地にじわじわ植民している。
亡くなられたツポウ国王に民主化の動向を恐る恐る直接お伺いした事がある。今までの王の権限が大きく後退する事になる。
「民主化は進める。トンガ王室を日本の皇室のようにしたい。」
とツポウ5世は述べられた。
日本の皇室とトンガ王室は近い。 ツポウ5世の戴冠式とツポウ4世の国葬に皇太子徳仁親王殿下が参列されている。 ツポウ5世のオックスフォード時代のご学友は三笠宮寛仁親王だそうである。
これもツポウ5世から直接伺ったので間違いない。 即ちツポウ5世は日本の皇室を隈無く、裏も表も知っているのである。その上で「日本の皇室のようにしたい」とおっしゃったのだ。 これは日本国民として光栄な話だ。
トンガの民主化の背景に日本の皇室あり。