やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

アルバニー船団式典

ANZAC100周年のアルバニー船団式典がまさに今開催されている。

このブログに色々書いて来たので、ここ数日「アルバニー船団」の検索で訪れる人が急増。

産経にもやっと出た。

 

(5)護衛艦きりさめ 100年ぶりの日豪友好の象徴に。インド洋撤退の無念を今こそ…

http://www.sankei.com/premium/news/141031/prm1410310002-n1.html

 

でも気になるのがみんな「伊吹」の事しか触れていない点だ。

 

日本は太平洋全てをカバーしたのである。守ったのはANZACだけではない。英領のアジア諸国。仏領ニューカレドニア、太平洋全てをドイツから守ったのである。

 

下記に平間洋一先生からいただいたペーパーの一部を写させていただく。

 

コロネル沖海戦のイギリス敗北にともなう部隊の展開

遣米支援:浅間、出雲、肥前をガラパゴス諸島に配備

第一南遣支隊:鞍馬,筑波,生駒,矢矧、筑摩をニューカレドニアに配備

第二遣支隊:磐手、平戸、伊吹、日進をトラックに配備

 

ニュージーランド、オーストラリアには伊吹以外にも日本の艦船がその周辺を守っていた。

 

チャーチルは太平洋とインド洋で日本の艦船が日本の国旗をなびかせて、あらゆる船のエスコートをしていた、と書いている。

 

As the First Lord of the Admiralty, Churchill, wrote in his memoirs, ‘warships flying the Japanese flag committed themselves to escorts for most of the transportation in the Pacific and the Indian Ocean’

 

平間先生の下記のペーパーは必読です。

"Japanese naval assistance and its effect on Australian-Japanese relations"

http://www3.ocn.ne.jp/~y.hirama/yh_e_papers_ichiji-Austraka.html