やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

第4回フランスオセアニアサミット

久しぶりのフランスのニュースで。

 

太平洋で、海洋問題といえば、広大なEEZを領有するフランスは無視できない。

フランスの領海+EEZは11 035 000㎢。アメリカに次ぐ世界第2位の広さ。

ヨーロッパにあるフランスが領有する領海+EEZは334 604㎢のみ。

フランスが有する領海+EEZの97%が海外領に帰属する。

 

その海外領がある太平洋の仏領。領海+EEZは合計で718万㎢。

全体の65%に及ぶ。

  ・領ポリネシア(EEZ: 475万㎢)、

  ・ニューカレドニア(EEZ: 174万㎢)、

  ・ワリス・フツナ(EEZ: 26万㎢)

  ・クリッパートン島(43万㎢)

 

そのフランス政府が、11月26日に第4回フランスオセアニアサミットを開催した。

下記に議事録がある。

議案はCOP21と持続可能な開発である。

持続可能な開発には海洋問題も大きく取り上げられている。

漁業資源管理、海水の酸性化問題、海洋と気候変動、大陸棚の管理開発等々、だ。

Declaration of the Fourth France-Oceania Summit

https://www.spc.int/sites/default/files/wordpresscontent/wp-content/uploads/2017/02/Declaration-Fourth-France-Oceania-Summit.pdf

 

関連して興味深いニュースがあった。

これら太平洋の仏領は常に独立問題がくすぶっている。

広大な海洋資源は誰のものか?という議論もあるようだ。

Rare earths deposits prompt debate in French Polynesia

Radio New Zealand International, 24 November 2015

http://www.radionz.co.nz/international/programmes/datelinepacific/audio/201779936/rare-earths-deposits-prompt-debate-in-french-polynesia