やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パラオのPEW

某日本政府海洋組織関係者とのパラオでの会話。

T氏「パラオはPEWに完全にやられてますね。」

私「ここ数日のヒアリングでは、パラオの人たちはPEWの問題点を充分わかっています。」

T氏「パラオの人わかってるんですか?」

<豪州海軍も米国沿岸警備隊もPEWの餌食>

わかっているのである。

ただ確証がなかったのだ。豪州海軍も米国の沿岸警備隊もみんなPEWにやられている。

当然である。豪州も米国も、魚のこと、漁業のことを知らない。

なぜか?漁業やってない。

当方はオーストラリアのビリオネラーが、ドローンによる海洋監視という「陳腐」な案につき合う機会があり、目の前でPEWが何者か知る機会を得た。

ビリオネラーさえ嫌うPEW、なのだ。

石油成金のPEW一族。目的は自分たちの実績だけ。中身なし。お金も汗も出さない。

ニューヨークタイムズプロパガンダ記事>

パラオ出張に飛び立つ直前、ニューヨークタイムズの下記の記事が回ってきた。

これぞ、PEWとNYTの合作プロパガンダ記事!

財団の支援、日本の支援に一言も触れていない!

全てPEWの功績です!日本財団が支援した小型艇は"ill-suited" だと?!

この記者は馬鹿か、性根が腐った人物である。もしくはPEWから便宜供与を受けているのだろう。PEWは現役の米国沿岸警備隊にもこような便宜供与をしている。目の前で見ました。

現役米国沿岸警備隊にPEWのキャンペーン(具体的支援ではありません)を代行させるのだ。

早速財団と、豪州、米国、パラオの関係者にこの欺瞞記事を回覧、報告した。

"Palau vs. the Poachers"

http://www.nytimes.com/2016/02/21/magazine/palau-vs-the-poachers.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&clickSource=story-heading&module=photo-spot-region®ion=top-news&WT.nav=top-news

<カッコ悪かったレオ様>

PEWの手口を存分経験したパラオの知人の話。

米国で、レオ•デカプリを招いたPEWの会議に参加したのだそうだ。多分PEWの招待。

レオ様の一番近くに席を取り、ワクワクして待ったのだそうだが、実物は全然カッコ悪かったのだそうだ。

自分のご主人の方が全然カッコイイことがわかったそうである。

PEWの手口も教えてくれた。海洋科学を理論的に議論するグループと、「イルカや鮫がカワイソウ!」とキャンペーンをはるグループにだいたい別れるのだそうである。

そして、キャンペーングループの方が断然華やかで盛り上がっており、全く違う世界を作っている、のだそうである。