やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

太平洋島嶼国の人口問題

通称SPC - 1947年に設立された太平洋最古の地域政府間機関である。

北太平洋のミクロネシア諸国が独立しそのメンバーに入る前は南太平洋委員会、South Pacific Commission と名乗っていたが、現在は「南」が取れて1998年から太平洋共同体事務局 Secretariate of the Pacific Community という名称に変わった。

私は同組織の青年事業を支援していた経緯があり、その内情を良く知る立場となった。

機能しているかどうかわからない同組織で比較的役に立っているのが統計局である。 昨日久しぶりにそのウェッブサイトを見たら、大きく改善されていた。エクセルでダウンロードできる!つまり、データを色々と加工できると言う事だ。

データはこちらです。http://www.spc.int/nmdi/population

太平洋島嶼国と言っても人口800万人のパプアニューギニアから、千人のニウエまで、千差万別。

まずは人口配分。 国別の人口比率。パプアニューギニアがダントツの76%。次がフィジー9%、ソロモン諸島6%、バヌアツ3%と続く。その後は1%とか0%と出て来る。

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人口比率トップは全てメラネシアなのだ。これをメラ、ポリ、ミクロで分けると下記のグラフになる。メラネシアの人口が、ナント太平洋島嶼国の94%を占める! ポリ、ミクロは3%。

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次回は人口成長率を見てみたい。上記の傾向の問題点が見えてくる。