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バヌアツの新聞Vanuatu Daily Postの5千号発刊記念のお知らせ。
笹川太平洋島嶼国基金は、メディア事業を1991年、即ち私が財団に入った年から開始し、10年以上に渡り太平洋島嶼国のメディア活動を支援してきた。100人以上のジャーナリストを日本に招聘して来た。その影響力も限界もよく理解できる。
このVanuatu Daily Postの創設者Marc Neil-Jones氏はイギリス人で、私の博論でもインタビューさせていただいた方である。
25年前バヌアツに来てこの新聞社を立ち上げた。
昨年リタイヤされている。
このブログでも取り上げているように「楽園の南の島」はタックスへブン始め越境犯罪の温床となっている。そしてその犯罪とつながる島のリーダーたち。。。
それらを相手のメディアはまさに命がけの仕事なのである。
Marc Neil-Jones氏も何度も暴力を受け、国外追放にもなった経験があるようだ。
長年の植民地支配から独立した島嶼国のメディアが外国人によって経営されている事に昔は疑問を持ったが、小さな島社会だと、地元記者は記事の対象となる有力者等と親戚関係である事が多く、書けないのだ。
なのでパラオもフィリピン人ジャーナリストが頑張っているし、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島も米国人がメディアを仕切っている。
しかし、島嶼国における外国人のメディア運営も多様で、フィジーはマードック系のメディアが独占し政治までも動かしていた背景がある。バイニマラマ政権でそのメディア支配の改革が行われた。
小さな島嶼経済で独立採算で新聞社経営をするのも困難である。社主が鉱物会社とか林業会社だったりする。もちろん開発の批判的記事は書けない。
SNSで、インターネットで、情報にアクセスできるようになったが、新聞、ラジオなどの伝統的メディアの役割は、良くも悪くも重要である。