やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

漁業資源が枯渇!というイエロージャーナリズム

イエロージャーナリズムはアメリア・イアハート失踪事件ばかりではない。

漁業資源が枯渇する、とこれもマグロ絶滅と同様バカの一つ覚えのように唱えているメディアが後を立たない。

ちゃんとFAOの資料見るくらいの努力はして、記事を書こうよ。

『世界漁業・養殖業白書2016年』14ページより

http://www.jaicaf.or.jp/fileadmin/user_upload/publications/FY2016/SOFIA2016_in_brief-J.pdf

漁業資源の状況

世界の海洋漁業資源の状態は、一部の地域での顕 著な進歩が認められるものの全体的には改善され ていない。 資源状態が評価されている漁業資源の31.4%は、 生物学的に持続不可能な水準の過度な漁獲を受けており、乱獲の状態にあると推定された。資源の再生産力と均衡した十分な漁獲を受けている状態の 資源は58.1%であり、低度の漁獲を受けている状態 の資源は10.5%を占めている。

最も生産力の高い上位10魚種で、2013年の世界の 海面漁業漁獲量の約27%を占めている。 しかしながら、これらの魚種のほとんどはすでに 十分な漁獲を受けている状態にあるので、漁獲量を さらに増加させる余力はない。

ちなみに日本の漁獲量は増えていない。

増えているのは島嶼国枠の、即ち便宜置籍船で創業する、中国台湾の漁船。

日本は、マグロ資源の管理など地域機関で主導的立場にある。

勿論、世界最大の漁業資源消費国として責任ある行動を取るべきであるが、法律が、水産・海洋政策がない、に等しい島嶼国の支援を検討した方が良い。彼らが原因なのだから。。