やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ナカムラ元大統領との会談(1)

パラオのクニオ・ナカムラ閣下は、パラオ共和国の初代大統領である。

パラオは1994年10月1日に独立した。

 

このナカムラ元大統領が私の名前を覚えてくださっているのは1999年に笹川平和財団田淵節也初代会長が三塚博議員とパラオを訪ねる事になり、そのアレンジを全て任された事にある。即ちナカムラ大統領と直接日程や現地プログラムを調整したのだ。

日本パラオ友好議員連盟会長でもあった三塚博議員がパラオに来る、という事は、ナカムラ大統領にとって青天の霹靂だったようである。

 

2001年に大統領をお辞めになったが今でもパラオで強い影響力を持っている。今回どこからか私の情報を得たようで、ホテルに秘書の方から電話があり昼食をご招待したい、と。この小さな島では隠れることも嘘もつけない。急遽お会いすることとなった。

 

2時間近い会談は天皇陛下のことから青少年問題と 途切れることはなかった。

人口減少の話しも。

ナカムラ大統領の出身地ペリリューは2千人いたのが今は400人に。

パラオ自体は人口が2万人から今や12500人に。

 

私は、この4、5月に海洋議連と島嶼議連でパラオの話をさせていただいた事をご報告した。

「ナカムラ大統領からお伺いしたペリリューの子供達全員マリワナをやっている事もお話ししました。」

もしかして怒られるかもしれないと思いながらお伝えしたのに、

「マリワナはしょうがない。それしか収入を得る方法がないからね。怖いのはアイスなんだよ。フィリピンと中国から入ってくる。リエコさん、どうにかしてよ。」

 

自分にどうにかできるだろうか?

とにかく、この現状を広く知ってもらう事が必要だろう、とここに書いておきたい。

 

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