等松春夫著『日本帝国と委任統治』でイヤハートの件が書いてないか索引を見たら、ビンゴ!
150-151頁に短い記述だが、イヤハート失踪事件が書いてある。
この事件で、イヤハートの失踪を巡って、日米間の疑念は最高潮に達したのだ。
しかも失踪5日後は盧溝橋事件が勃発している。
等松博士の本には失踪5日目とは書いていないが、米国海軍の発表した(日本の外交記録に寄る)捜索規模は、戦艦一隻、駆逐艦十隻、100機以上の航空機を搭載した航空母艦「レキシントン」という大艦隊である。 失踪後5日後にこれだけの操作をするのは本当にイアハートの操作なのか日本は疑心をもった。
イヤハートはルーズベルト大統領から秘密の任務を与えられトラック諸島を偵察中に日本軍が撃墜した、とか,米豪の共同謀議のスパイ活動であるとか、当時も噂は絶えなかったのだ。
なんか米国は今でも日本が悪い、という理由を探しているようにしか見えない。
この背景にあったのが、南洋群島を日本が軍事基地化しているのではないか、という米豪がパラノイアのように思い続けた「疑惑」。
米国議会はこれに対応するためグアムの軍事基地強化する報告書を作成。しかしルーズベルトはグアムの軍事基地強化は日本に南洋群島を軍事化する口実を与えると反対。
この、米豪のパラノイア的疑念はどこから来るのだろう?