やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ファネル大佐の中国の脅威に対する7つの提案

5月17日、米国情報特別委員会でのジェームズ・ファネル大佐の証言。詳細な報告と7つの提案が盛り込まれた60ページの報告書が同時に提出されていた。

yashinominews.hatenablog.com

China's Global Naval Strategy and Expanding Force Structure: Pathway to Hegemony

Testimony by Captain James Fanell (USN, Ret.)

 
「一帯一路」の前は「海洋シルクロード」と言う名称であった。まさに海洋支配を中国は目指しているのだ。それが証拠に下記の港を抑えている。
豪州、カンボジア、インドネシア、マレーシア、ブルネイ、ミャンマー、バングラデシュ、スリランカ、パキスタン、ジプチ、タンザニア、モーリシャス、ナミビア、ギリシャ。
そしてさらに、モルジブ、スカンジナビア、グリーンランドと交渉を開始している。(バヌアツも?)
 
全部読めていないが大事な7つの提言のポイントを下記に。
(ファネル大佐の提案はもっと複雑です。思い切ってポイントを絞りましたが、私の独断と偏見ですので是非原文をご参照ください。)
 
提案1:米国の対中国政策文化を変質させよ。さもないと中国が海洋世界を管理するようになる。
提案2:中国の情報戦に対応できる能力強化せよ。予算、人材共に。
提案3:台湾に米国海軍を寄港させよ。ファンファーレ抜きで。
提案4:米国海軍のコミットメントを目に見えるように示せ。
提案5:より強固なパブリック海洋インテリジェンスオペレーションを実施せよ。(なんで南シナ海に人工島を作ることを許してしまったのか?と言う反省に則って)
提案6:naval nuclear deterrence operations (海洋核抑止活動)の強化
提案7:海軍を拡大、強化せよ。355隻がさらに必要である。