やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パラオの中国人観光客数は減ったのか?

f:id:yashinominews:20180709233542p:plain防衛研究所までがパラオを訪ねる中国人観光客が減ったと報告書に書いていて、何を参考にしているのだろう?と疑問に思ってしまった。

 

上記の表はパラオの到着する各国の訪問者と、何泊するか統計をとったものである。

2014年から2015年にかけて中国人観光客は2倍以上の伸びを示している。ここでパラオ国内の反発が一気に高まった。2016年、2017年と徐々に減っているが、その割合はまだ日本観光客の倍以上で、中国のパラオへの影響は大きいことがわかる。

レメンゲサウ大統領の中国を牽制するような発言をそのまま信じてはいけない。なぜプロのジャーナリストは裏を取る、と言う基本的な作業をしないのであろうか?

そして防衛研究所といえば日本のインテリジェンスの中枢である。ちょっと心配になったのでここに書いておく。

 

ところで、中国の投資が徐々に引き始めた、との情報がある。そもそも中国の目的はマネロンだ。そして観光でパラオ政治経済の頚動脈を抑えること。。 米国がかなり真剣にパラオの安全保障を意識し始めたらしい。これも安倍政権の島サミットの成果が影響しているであろう。