やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

日本北マリアナ諸島協会設立

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Courtecy of Mr Junhan B. Todiño
Norman T. Tenorio, seated, second right, with the other officers of the newly formed Japan-NMI Descent Association pose with Japan Consul Kinji Shinoda and family members of local residents who are of Japanese descent at the Japan Consulate. Photo by Junhan B. Todiño
北マリアナ諸島に日本ーマリアナ協会がこの7月に設立された。
会長のNorman Takai Tenorio氏は
「日本との歴史的絆を強化したい。日本人の血を引く人だけでなく関心のある人にはオープンです。政治的なグループではありません。」とインタビューで答えている。
1914から1944年まで北マリアナ諸島は日本統治領であった。
サイパンに長く住むNoriyasu Horiguchiさんは、世界中に日系二世が作った組織はあるが北マリアナ諸島にはまだ1世が多くいる、と語る。Dr. Ignacio Dela Cruzは日本にいる親戚に会いたと思っている日系人も多いと。
David M. Sablan氏は、1980年代は多くの日本からの投資でホテルが建設され感謝していると。。
そうです!バブルの日本は1980年代に北マリアナ諸島に多くのホテルを建てた。これで北マリアナ諸島の経済は潤った。しかし、1990年代HISという旅行会社が先頭だったと思うが過当競争が始まったのだ。サイパン2泊3日が19,800で売り出されていたのを覚えている。そして日本の旅行業界は自ら首を締めることに。日本のホテルは相次いで閉鎖した。北マリアナ諸島政府は破産。
そこに、タンファミリーと米国議員と中国マネーが主導するカジノ、繊維工場、売春が入り込んだのだ。
このような背景を、そして戦争の記憶と現在の日米同盟を、さらに最近の事件として日米分断を謀るアメリア・イアハートの一件を知る当方にとってこの日本北マリアナ諸島協会の設立の意味は計り知れないほど大きい。