やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ソロモン諸島台湾断交 チャールズ皇太子動く (2019.10.29-11.2)

 9月16日、突然のソロモン諸島台湾断交から早くも2月近くが経った。同じく台湾断交に踏み切ったキリバスの方も豪州メディアを追い出す等動きがあるが、ソロモン諸島はインド太平洋研究会での内藤先生の講演会もあったので引き続きフォローしている。

 一番大きいニュースはチャールズ皇太子の初訪問であろう。繰り返すが同国の君主はエリザベス女王である。

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Our support still remains, says US - Solomon Star News

米国支援の姿勢は変わらず。
パプアニューギニア、バヌアツ、ソロモン諸島担当のCatherine Ebert-Gray米大使は、引き続きソロモン諸島を支援する事を確認。
マライタ島のビナ港湾支援を継続。他にも日本、オーストラリア、ニュージーランドと協力しインフラ支援を行う。他に1989−2003年の政情不安で中止となった協力隊派遣の再開。
さらに米国大使館建設の計画も進んでいることを確認。

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China warns its investors - Solomon Star News

違法性が指摘されたツラギ島長期リースの件。中国の企業は中国政府とは関係がありません。中国の投資は現地の法と文化を守らなければいけません、と中国当局。

中国政府が管理しきれない自国企業と、法律を守らない島嶼国のリーダー達が問題。でもさ、国交変更させたのは中国政府関係ではないの?中国政府はこの島リースの件、一切知らなかったの??

“I wish to make it clear that this is a private company and it has nothing to do with Chinese Government, which means it is not a State Own Company,” he clarified.

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OUR PARTY RUNS SHOW - Solomon Star News

国交変更後更迭した副首相の後釜にソガバレ首相のOwnership, Unity and Responsibility Party (OUR party)から新任を指名。
これでOUR Partyが国を運営して行く事になる。

同党は台湾断交を協議中にメンバーを増やした。中国から政治資金をもらっていた、のかもしれないですね。

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China’s special envoy here - Solomon Star News

中国からの外交使節がソロモン諸島訪問中。
確か豪州の外相も来ていたはず。。

各省庁との協議を予定。後ほどプレコンも予定しているという。
気候変動を支援すると。気候変動が要は金、であることを中国は知っているであろう。

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Aust’s foreign minister here - Solomon Star News

今頃、という気もしなくないが、オーストラリア外相がバヌアツに続いてソロモン諸島を訪問。同国との長い関係を確認。

ってねえ、EEZで日本の水産追い出しておきながら何もして来なかったのはあんたらオージーでしょう?

ペイン外相のソロモン諸島訪問は10月30日の一日だけ。その後バヌアツに。両国とも安全保障が主要議案。(離島開発と青少年も重要だよー)

https://foreignminister.gov.au/releases/Pages/2019/mp_mr_191030.aspx

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FSII demand gov’t intervene - Solomon Star News

中国が購入する土地に日本軍人の慰霊碑があり、すでにフェンスがあって日本人が入れない状況にある。これにソロモン諸島の方が声を上げてくれた。
日本としても感謝しつつ、慰霊を超えた支援をすべきでは?

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AG praised for taking action - Solomon Star News

ツラギ島の長期リースが違法であるとの国の司法長官の判断を地元の長老が高く評価。違法な契約が進まないような措置も重要、と。

このおじいちゃんヒーロー見える。
中国追い払った後に日本が、米国が、何ができるか、だ。

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ソロモン諸島に太平洋フォーラム漁業局がある。豪州海軍の基地である。
でも目的はお魚の管理。
その違法操業監視が大規模行われる。日本が参加できないのだろうか?メンバー国ではない米軍は参加しているのだ。クアドー米豪仏NZ の枠組で。

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US volunteer agency, the Peace Corps, returning to Solomons | RNZ

米国の協力部隊が20年ぶりにソロモン諸島に。40名近い隊員は主に教師の職に。12週間の研修後約2年間の滞在。ソロモン諸島と言えば日本と戦ったケネディ。で戦後彼が協力部隊を発足させたのだ。

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ROYAL VISIT - Solomon Star News

なんとチャールズ皇太子が来月ソロモン諸島訪問。
ソロモン諸島の君主はエリザベス女王です!

“Solomon Islands National Ocean Policyの支援!

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The Tulagi turning point | The Strategist

ツラギ島リースは結構大きな案件。ASPIの論考。ペシミスティックですが、日本外務省の島嶼国担当がワシントンD.C.に行っているという情報が。私の言った通りに外務省動いています。よし!

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