やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて30年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

チャタムハウスのインド太平洋事業ーCleo Pascal女史との出会い

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「X月X日リエコ、日本にいる?会える?」

チャタムハウスのクレオから連絡が来たのが1週間前。

急遽、彼女が責任者のインド太平洋事業に協力することになった。

何やら日本のカウンターパートが急に都合が悪くなったのだそうだ。

 

私が安倍政権のインド太平洋構想と海洋安全保障の大きな方向づけに関与できたのは彼女のおかげなのだ。

きっかけは2017年の古屋圭司議員が会長を務める島嶼議連・海洋議連での講演。この講演のために私は急遽膨大な最新情報を確認した。そこに彼女のレポートがあった。中国の太平洋進出のネガティブな「闇」がそこに書かれていた。トンガ王国に中国マフィアが殺し屋を送り、在トンガ中国大使夫人は中国人娼婦(トンガ高官を相手)と友人。そんな話である。

私の講演では彼女の記事を引用しなかったが、太平洋の中国進出に対する見方を固めてくれた。2017年ーまだ中国の脅威はパブリックで明確に語られていなかったのだ。

さらにクレオは"nicompoop"という厳しい言葉を使ってニュージーランドやオーストラリアの対太平洋島嶼国政策を批判した。みんなわかっていたが誰も言わなかった事だ。オーストラリア、ニュージーランドは太平洋島嶼国を囲い込んだのだが何もできず中国の進出を招く結果となった。太平洋が中国の軍事基地となる事に危機感を抱いたのが米国だ。

それ以来彼女とは密に連絡を取り合っている。米国東西センターの特集に日本を代表する記事を書く機会をくれた。この記事が安倍政権の目に止まって安倍総理が2018年の島サミットでインド太平洋を渡ったバナナの話をし、海洋安全保障に大きく舵を切るするきっかけとなった。クレオには安倍政権の動きもしっかり伝えている。彼女のインド太平洋コンセプトに私も影響を与えている。

急遽この事業の担当となった日本某財務省外郭機関からの出向者は背景がわかっておらず困っておられた。協力を求められた。お名前は出さないが、安倍政権の中枢メンバーでインド太平洋構想の推進者に打診したところ、すぐに快諾がいただけた。

私の方は一昨年立ち上げたインド太平洋研究会でラウンドテーブルを開催することとなった。「あの」チャタムハウスの「あの」ラウンドテーブルを日本で自分がアレンジするとは思わなかった。こちらもすごいメンバーが集まり始めた。

日本の台湾植民が英国の香港植民を真似たものであることを日英両国は全く忘れている。私が言っても誰も信じてくれない。先の大戦でインド太平洋から英国を追い出したのは日本である。