やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

立命館大学フナキ氏と佐藤教授の第8回島サミット批判

ニュージーランド、マッセイ大学のAnna Powles博士が昨年開催した安倍政権の島サミットを巡って「日本は太平洋島嶼国との信頼関係を築くつもりがない」とツイートしていたので慌てて記事を見たらよく存じ上げている立命館大学の佐藤洋一郎教授と佐藤先生の生徒さんでトンガ人フナキ氏がジャパンタイムズに投稿された記事であった。

 

www.japantimes.co.jp

 

安倍政権の島サミット。2017年からガッチリ関与させていただいたので、自分が批判されているような気分である。ツッコミどころ満載だが一箇所だけあげておきたい。

"Instead, Japan informed them of their involvement for the first time only two months before PALM 8, at which Japan sought their cooperation with the policy."

日本政府は、島サミット開催2ヶ月前に安倍政権のインド太平洋構想を太平洋島嶼国に伝えたのだそうだ。もしこれが本当であれば外務省のサボタージュでしかない。ニュージーランドのPowles教授はじめ太平洋島嶼国首脳にはその可能性を伝えた。さらに薗浦健太郎内閣総理大臣補佐官がしっかりとフォローアップでアイランドホッピングしていることも伝えました。

私が島嶼議連、海洋議連に呼ばれて講演したのが2017年の4、5月。すぐに島嶼議連が動いて麻生財務大臣と岸田外務大臣に提言を出しているのだ。確か7月だったと思う。それから島サミット開催の2ヶ月前、即ち2018年の3月まで9ヶ月もあるのだ。

嫌な予感はあった。ツイッターでフォローしていた四方敬之参事官(現在中国首席公使)が海洋問題はやらない、とRTをされた事がある。まさか島嶼議連が動いた提案を外務省は無視しようとしたのでは?

その可能性は大いにある。2008年に私が立ち上げたミクロネシア海上保安事業。足を引っ張ったのは豪州の反日ラッド政権とナント日本の外務省であった。「笹川が余計なことをしやがって」とパラオ、ミクロネシア連邦の日本大使館の職員、大使から何度言われたことか!

話は変わるが、この執筆者のトンガ人フナキさん。佐藤教授の依頼で勉強の指導をとのことだったが、私のメルアドを勝手に早稲田大学の学部生に教えた。でその学部生がとんでもない失礼な質問を送ってきたので大学学長室にクレームを入れた。寛大な私を怒らすほどの失礼な内容だった。「笹川叩き」だったのだ。でも私の事業である。

早稲田大学からは丁寧に謝罪されたがフナキさんと佐藤教授は謝罪がなかった。と関係ないことを思い出しました。

(追記;佐藤教授から謝罪のメールは送ったと連絡がありそのメールを再送いただきましたが、なんとフナキ氏は見ず知らずの学生に私のメルアドを勝手に提供していたのです。その時の怒りが再び湧いてきました。アイランダーだから、外国人だから何をしてもいい、という話ではない。)