やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて30年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ソロモン諸島市民暴動(2)背景

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マライタのスイダニ知事とソガバレ首相

 

昨晩、ソロモン諸島の暴動を受け、急遽インド太平洋ポッドカフェを開催しました。

そこで30分ほど今回の暴動の背景を話しました。ここに簡単にまとめておきます。

2019年、ソロモン諸島が突然、独立以来外交関係を維持してきた台湾から中国にスイッチし、これを知らされていない国内の多くの人々が反対運動を開始。その中でも台湾から農業支援を受けてきたマライタ州ではスイダニ州知事が先頭に立って、台湾との関係維持主張し、中央政府、すなわちお金をもらったソガバレ首相との対立が深まる。

その中でスイダニ州知事の脳手術必要が切迫し、ソロモン政府の支援を要請したところ、中国支持を匂わせる交換条件を提示され、スイダニ氏はこれを蹴る。支援者が募金を開始するも数千万円の資金は集まらず、なんと蔡総統の鶴の一声で台湾が無料で診察することに。

スイダニ知事不在の3ヶ月ほどの間に、中共マネーをバックにしたソガバレが、マライタ州議員たちを買収し、スイダニ氏の不信任案を用意。議長も承認し、10月27日に提出予定。

その10月27日ミラクルが。。スイダニ知事を支持する市民が大規模なデモ活動を展開。怖くなった裏切り者は不信任案を撤回することに。さらなるミラクル。スイダニ知事は自分を裏切って不信任案を提出しようとした裏切り者に謝って、協力を求めた。

そして和解の動きが進められたのだが中央政府のマライタ州、スイダニ知事へのいじめは治らなかっらようだ。ここら辺はしっかりフォローしていないので不明。それが昨日の暴動に。

 

この問題、というかソロモン諸島を理解するには人口25%を占めるマライタ州を理解する必要があります。そしてソロモン諸島の歴史文化の理解も重要です。