やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ミクロネシアの地域協力に日本が参加

ミクロネシアの地域協力に日本が参加

 

 第13回ミクロネシア首長サミットの委員会の一つ、Health Committeeは米国の関連島嶼(ミクロネシア3国とグアム、サイパン、米領サモア)が集まるPacific Islands Health Officers Association (PIHOA)がその活動の中心となっている。

 今回の会議には日本の富士フィルムメディカル株式会社が同委員会に招かれ発表した。

 

 おおまかに同社の発表のポイントだけまとめると、サイパンの患者はアメリカ本土に送るより地理的に近い日本に送った方が有効なケースがある、ということだ。サイパンから患者を受け入れた「あいち小児保健医療総合センター」の成功ケースが紹介された。同時に富士フィルムメディカル株式会社が開発したシステムSYNAPSを利用した遠隔医療を提案。太平洋に展開するUS Air Forceが既に同システムをすでに利用している。

 

 ミクロネシアの地域協力の枠組みができた背景には、私が渡辺昭夫先生のご指導を受けて進めてきた背景があるので日本からの参加を見ることは大変嬉しい。北マリアナ諸島は米領ではあるが米国本土は地球の裏側に位置する。日本からは飛行機で3時間の距離だし、日系人も多い。このように国境の枠をこえさまざま活動が展開されることは喜ばしい。日米関係も2人だけの関係ではなく、ミクロネシアといった第三者を加えることで、よりダイナミックな動きが出てくる。

 

 富士フィルムメディカル株式会社の方々からこのブログが大変役に立った、とコメントいただき励まされました。これを機会に今後ともよろしくお願いしま~す。

 

MCESには現在下記の委員会がある。

この中にはMPSと重なる活動もある。

Health Committee

Regional Invasive Species Council

Regional Tourism Committee

Pacific Workforce Investment Workgroup

Transportation Committee

Communication Committee

Micronesian Challenge

Regional Energy Committee

Micronesian Center for a Sustainable Future

Pacific Islands Regional Recycling Initiative Committee

 

(文責:早川理恵子)