パリからのメリークリスマス
パリに住む友人の娘さんからクリスマスメッセージが届いた。
昨年、ソルボンヌ大学に入学したばかりだ。
バヌアツにお世話になった日本人の友人がいた。
現地の中国人と結婚し一人娘を育てながら、コーディネーター業を営む。
基金事業の調査団や基金運営委員をバヌアツにお連れする時にお世話になった。
その後、働くお母さんの苦労や悩みを相談する友人としておつきあいさせていただいた。
一昨年、お嬢さんの大学受験を控え、頻繁に相談を受けた。
会いたい、とのことだったが、私も出張が続き電話での連絡ばかりだった。
そんな時、お嬢さんからメールが来た。
病気で倒れ、後数ヶ月の命かもしれない。生まれ故郷の日本の病院にいる、という。
あっという間だった。
お葬式も納骨も終わった後、お嬢さんと日本でお会いした。
突然の母親の死に混乱し、大学受験を諦めるべきが悩んでいた。
私は、とんでもない悲しみや苦しみにある時、その気持ちをパワーに変えることができる。その力はとてつもない威力で、将来きっと役に立つ、と話した。
友人、親戚が全員、今は無理をするな、がんばるな、と言っていた時に私一人がこのようなアドバイスをしたのだそうだ。
結果、彼女は一番の成績で大学受験の資格を得た。(フランスの制度は成績によって大学が生徒を選ぶようだ。)
昨年、父親を一人バヌアツに残し、パリに旅立った。
その彼女からメールが来た。
雪の降るパリでテストを控え、教科書と共に過ごすクリスマスだそうだ。
自分の娘のように誇りに感じている彼女がパリにいる間に一度訪ねたい、と思っている。