地震被災地クライストチャーチにあるカンタベリー大学からの要請を受けて、私の所属するオタゴ大学の学生達が直ぐ行動を起こした。
現地でボランティア支援を開始するカンタベリー大学の学生達に10,000食のランチバッグを送る。
早速、娘と買い物に。ガイダンス通り、一袋にスナックバー2本、チョコバー1本、ドライフルーツ、ツナ缶、ANZACビスケット、それからおせんべい。10袋用意した。
駐車場で知り合いから、「これは何?クライストチャーチへの支援ね。ありがとう。」と言われた。「こちこそありがとう。」と返した。災害に国境はない。
既にクライストチャーチからは多くの人々が家族、親戚、友人を頼って避難してきている、という。家も仕事も、家族も失った人々。インフラだけではない、トラウマの回復には長い時間が必要だ。
ランチバッグを回収するオタゴ大学生協には一番乗りで届けた。
この支援活動を娘の友人のお母さんに話したら、自分も20袋作りたいから手伝って、という。皆、何かしたいのだ。
お昼過ぎ、スーパーマーケットに行くと同じリストを手にした人達がチラホラ。「これで良いのよね?」と知らない人々が情報共有をする。
商品棚にはツナ缶も残り少ない。小分けしたビスケットやドライフルーツはもうない。
市民全体がこの活動を支援していることが伝わってきた。
再び大学に行くと、段ボール箱が山のように積んである。スタッフらしき学生に「数は足りそうですか?」と聞くと「Yes」との返事。
地震3日後のこの活動。10,000のランチバッグを用意して欲しいと言われてよくこれだけ迅速に、かつ組織的に動けるなあ、と感心。しかも学生だ。
ランチバッグ支援活動のために、http://www.keepthemgoing.org/の新しいウェッブも立ち上げたようだ。内容も簡潔でわかりやすい。
市民に呼びかけ、ランチバッグを作らせるというアイデアもすごい。
必要な数、集まらない可能性だってある。
そこにあるのはやはり市民への「信頼」なのではないか?
前回の地震でStudent Volunteer Armyを立ち上げたカンタベリー大学はキリバスのアノテ・トン大統領の出身校。我がオタゴ大学はフィジーのカミセセ・マラ初代首相、クック諸島のサー・トーマス・デイビス2代目大統領の出身校でもある。