第6回島サミットが5月25,26日の2日間にわたって開催された。
各メディアは「日米協力で太平洋に拡大する中国を牽制!」と勇ましいかったが、結果はメディアや一部の学者、政治家の想像とは違うものになったようだ。
当方の先生でもあり、2代目笹川太平洋島嶼国基金の運営委員長(初代は笹川陽平会長)でもある渡辺昭夫教授からメールをいただいた。
「何を今更」
ホントウに「何を今更」なのだ。
渡辺昭夫教授は1995年のナイレポートを導いた「樋口レポート」の実質的な執筆者である。(詳しくは秋山会長の本を御参照ください。)
太平洋島嶼国を米豪仏の国際関係で見ている学者は日本で渡辺先生だけであろう。
2008年PACOMのキーティング司令官の公聴会の発言に日本で真っ当に反応したのは笹川陽平会長だけである。産経新聞の正論に発表されている文章を是非読んでいただきたい。
http://blog.canpan.info/sasakawa/archive/1358
オバマ大統領と同じく、笹川会長の原稿は草稿チームがいて(単独で書かれる事もあるらしいが)この草稿には当方も意見を求められたので、渡辺昭夫先生と相談し提言をさせていただいた。これを元に羽生プロジェクト、ミクロネシアの海保案件が開始したのである。
キーティング司令官が暴露した内容ー中国高官から、ハワイを基点に太平洋を東西に分け米中で分割管理する提案自体憂慮するべき話だが、米中の軍人はお酒の席でこのようなきわどいジョークを投げ合って相互の腹の探り合いをする程の関係がある、ということの方が重要だと思う。ちなみにこの中国高官のコメントを受けてそこにいた多くの米国軍人が「そうだ、そうだ。」と返したらしい。
念にために言っておきますが、これをこのまま受けとるのはバカである。
これも笹川陽平会長のブログにあるが、中国と日本の軍人交流をしているのは笹川日中友好基金だけであるそうだ。
http://blog.canpan.info/sasakawa/archive/3294
日本の安全保障専門家はどうも軍事オタクばかりらしい。
渡辺先生曰く、法執行の分野が弱いのだそうだ。
忙しい人のために、たった20頁で太平洋島嶼国のことを学べる教科書も出ましたよ。