やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

汚職撲滅格差是正が進むとチュック独立運動が起る

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ミクロネシア連邦のチュック独立運動

青学の菊池努教授から「背後で糸を引いているモノはいないのか?」とのご質問をいただいた。

菊池先生は当方の2つ目の修論の指導教官にして、前笹川太平洋島嶼基金運営委員。

直ぐにウェッブで情報収集をしたところ、イマシタ。陰で糸を引く人たちが。

このブログでもおなじみのチャイナマネーを逃がそうとするカジノ開発会社です。

Chuuk State Government Negotiating for Chinese Casino

FEBRUARY 14, 2015 BY VID RAATIOR

http://www.chuukstate.org/chuuk-state-government-negotiating-for-chinese-casino/

パラオカジノ法案を思い出して欲しい。ライセンス料だけで年間50億円。最初の6年契約で300億円がパラオに落ちる計画だった。

人口5万人のチュックがこの300億円を基金に、うるさい米国やポナペ州から離れ、国家運営しようと画策した可能性はある。

300億円の経費を出しても逃がしたい膨大な汚職マネー、払いたくない税金があるのだ。

ピケティに教えてあげたい。

汚職撲滅と格差是正が進むとチュック独立運動が起る、と。

実はこの話、元祖は大英帝国

世界中にある英領の小さな島々を独立させるために、タックスヘブンを導入した。いやタックスヘブンを作るために、小さな島を独立させたと言ったほうが正確かもしれない。

太平洋ではバヌアツが元祖。タックスヘブンがなけれな独立できず、仏領になっていた可能性はある。

このバヌアツの独立運動の時に、やってきたのが米国の土地成金のリバタリアン。フェニックス財団という。これも税金逃れのために国家建設を策略した。1970年代の話である。

下記の「世界飛び地領土研究会」というウェエブに詳しく書かれている。

ちなみにバヌアツのタックスヘブン、日本の大手金融会社も利用してます。

英語VSフランス語の争いで、あっちこっちと島が独立

タンナ国 ナグリアメル連邦 タフェア国 ベマラナ共和国  http://www.geocities.jp/keropero2003/syometsu/vanuatu.html