以前チラッと読んで気になっていたエッセイがある。
ジョージ・ツポウ5世の事を書いたエッセイだ。がいつの記事か記載がない。
Tonfonという携帯電話サービスがツポウ5世によって設立された時の記事なので2003年辺りであろう。
The Very Modern Prince
Make way for the irrepressible cybervisionary of the South Pacific!
By Jennifer Kahn
https://www.wired.com/2002/12/prince/
長い記事だし、少々ツポウ5世批判も入っているが、パスポート販売の顛末やツポウ5世が設立したコンピュータの学校の様子も書かれていて興味深い。
ツポウ5世は日本青年10名以上を安易に自宅に招くような鷹揚さ、悪く言えば警戒心がないところがあると思う。その警戒心のなさが、ジャーナリストや、特にタブロイド版にうまく利用されて面白可笑しく書き立ててる傾向は感じる。
Jennifer Kahnは、ツポウ5世が自ら希望してトンガ政府の汚職を一掃しようと試みた時、父親である王に拒まれ、その情熱が消え去ってしまった事も書いている。この件は知らなかった。
しかし、ツポウ5世は民主化を進めたのである。日本の皇室を見習って。
なので、今回の日本の皇太子ご夫妻のトンガ訪問を一番喜んでいらっしゃるのはツポウ5世かもしれない。
北杜夫に『さびしい王様シリーズ』があって、小学生の時の愛読書だった。
上記の記事を書いたJennifer Kahnのように自由に書けないのだが、ツポウ5世を知る機会をいただいた当方が時たま重ねたのが『さびしい王様』だった。
Jennifer Kahnは、最後にThe Villaを去る時にキッチンからSOMEBODY LOVES MEが流れて来た、と締めくくる。
ツポウ5世がSomebody Loves Me"をキッチンで聴いている姿がなんとなく目に浮かぶ。
それにしても世銀の支援で海底通信ケーブルがトンガに施設された事を一番喜んでいるのもツポウ5世かもしれない。そうに違いない。