日本海、というと暗いイメージしかなかった。
高倉健の「冬の華」
寅さんの「あじさいの恋」では、いしだあゆみ演ずる薄幸のかがりさんは丹後に住んでいる。
このイメージが一変したのが、2年前。
小浜の西野ひかるさん(現在、小浜市海のまちづくり協議会副会長)を御紹介いただき、若狭湾を始めて訪ねた時だ。
若狭、丹後はナント弥生時代から!(上記のポスター大丹後展て学びました)海上の貿易港として栄え、大陸の文化や政治の情報窓口であった。
その情報が山を越え、京の都に届き、江戸に届き。。
鎖国時代にも民間の貿易などで大陸との関係はあったのではなかろうか?
とにかく、暗いイメージだった若狭には国宝級の仏像がぞろぞろと、無造作に、手の届くところにおいてあり、食べ物もおいしいのである。素材のおいしさだけでなく、練られた品格のある味。。
ナント、恐竜までいる!
それに、西野さんも支援する沿岸漁業は、高校生が、若者が、NASAの宇宙食まで作ってがんばっているのだ。
西野さんと若狭湾に浮かぶ小さな島々、半島をを眺めながら
「あそこに北朝鮮の拉致グループが隠れていたらわからないですね。」
と半分冗談で言ったら、西野さんの声が変わって
「本当に隠れていたのよ。あの島に。」
と島を指されたが、私にはわからなかった。
暗いイメージだった日本海側が、文化•歴史の豊かさと共に安全保障の緊張感がある場所なことを始めて知った。
沿岸総合管理というと固いが、「里海」というとイメージしやすい。
浜は、海は、人々の生活の延長に存在している。
太平洋島嶼国の人々にとっても同様である。
PEW等が進める広域商業漁業禁止海洋保護区ではない、人間が積極的に海と対話する、沿岸管理、即ち里海の視点から、太平洋と日本の相互交流、協力ができないであろうか?