やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パラオ大統領選ーベルズ副大統領兼法務大臣の決意

9月末に予選を迎えるパラオ大統領選。 先日4人の候補による討論会が行われたがパラオ語しかない。英語はないというので、パラオの知人が送ってくれたベルズ副大統領の出馬決意表明の新聞記事を御紹介したい。

1。法の支配

2。透明性

3。正直

4。価値あるシステム

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この中でも法務大臣でもあるベルズ氏が主張する「1。法の支配」が重要であろう。 しかも、その文章には「大統領」が名指しで入っている。即ちレメンゲサウ大統領が法を踏みにじってきた事を主張しているのである。

多分、麻薬、人身売買、違法船、マネロン、その当たりなのではないだろうか? ご本人が、というよりそういう犯罪を行っている知り合いを大目に見るとか、自分も少し関わっているとか、そういう話ではないだろうか? パラオのメディアが大統領選候補者の買収されたりして、地元メディアが妙に静かである。

他方、当方が財団の指示で大統領選を追っている事を知る多くのパラオの匿名の方々から情報が入って来るのである。パラオ在住の方より私の方が知っている事が最近多くなった。 島の選挙は命がけだ。 殺人、家族崩壊、あらゆる犯罪。小島嶼国の民主主義、民族自決は成立するのであろうか? 島の選挙なんて、業務指示でなければ怖くて手が出せないので貴重な機会と覚悟を決め、11月の選挙までじっくりとフォローしたい。