やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

トランプ大統領メガ海洋保護区を廃止する?

President Trump Gives Remarks and Signs the Antiquities Executive Order

今日のホヤホヤのニュースです。

トランプ大統領、やりました。

米国は1906年に制定された Antiquities Act, という大統領令で米国の広大な土地、海洋を保護区にしてきたが、これに異を唱える主に、米領太平洋島嶼地域の知事達がトランプ大統領を支持したようである。

米領サモアなどこの保護区のせいで唯一の産業、缶詰工場閉鎖に追い込まれている。

現在の保護区がこれからどうなるのかわからないが、とにもかくも、PEWやハリウッドが背景で動く(即ちケリー前長官のOur Ocean)、海洋保護とはおよそ関係のないメガ海洋保護区制定にブレーキがかかるであろうし、現在協議されている海洋法条約の新たな実施協定BBNJにも某かの影響があるのではないだろうか? 

<遺跡保護法>

海洋保護区制定は1906年に可決連邦法、Antiquities Act(遺跡保護法)を根拠としている。

同法は有史以前のインディアンの遺跡と埋蔵物の保護についての懸念に起因する法律。議会の承認を得ず、大統領権限で布告できる。 1908年にはルーズベルトがグランドキャニオンをナショナルモニュメントとして指定。