「広大な太平洋を守るのに日本の力が必要だ。」
こう、パラオの大統領補佐官(2008年当時)に語ったのはPACOMのキーティング司令官だ。
私は、ミクロネシア海上保安事業を立ち上げる作業中に旧知のクアルテイ閣下から直接お伺いした。 先般の議連講演会でも、日本の太平洋での海洋安全保障の役割を力説!した。
しかし、日本のシーパワーについて、特にその源泉について自分はよく知らない。
以前から気になっていた村上水軍を訪ねた。 瀬戸内海に暮らす人々にとって、海は生活の一部だ。 昔ファンだった小説家の片山義男のおじいさんが瀬戸内海出身でハワイに移民したそうである。* 瀬戸内海と太平洋が私の中で一機につながった。 鞄にはカール・シュミットの『大地のノモス』が入っていた。シュミットが日本の沿岸部を訪ねていたら違う理論を展開したかもしれない、と帰り道思ったりした。
*これ読んでみたい。 堀雅昭『ハワイに渡った海賊たち 周防大島の移民史』弦書房刊、2007年8月発行