別に豪州が中国にスパイされていることはニュースじゃないし、もうほぼ中国の植民地となっているわけだから、驚くことではない。が、なんとソロモン諸島の海底通信ケーブルと、最近のスパイ活動捜査が繋がっていると書かれていたので、アドレナリンが出てきてしまった!
JULY 29 2017
Charges loom for ex-intelligence official Roger Uren after ASIO raid
Nick McKenzie, Richard Baker
豪州の情報機関の高官、Roger Urenとその妻、Chinese-Australian lobbyist (ということはオーストラリア国籍か、市民権だけか?)のSheri Yan女史がスパイ活動を豪州だけでなく米国で、国連で展開していたという。
ここまではよく聞く話(?)でそれほど驚かないが、私的に興味を持ったのがソロモン諸島からオーストラリアに敷設される予定の海底通信ケーブルが、豪州政府によってボイコットされたとの下記のニュースでこれが今回の捜査につながった、という点だ。
JULY 26 2017
Australia refuses to connect to undersea cable built by Chinese company
ソロモン諸島政府は最初米英の通信会社との契約が進んでいたが、急に中国のHuaweiとの契約に変更。(袖の下?かな〜)手続きの不透明さからADBは資金支援を中止した、という。ということは資金は中国が出すのであろう。せいぜい数十億円である。ピースオブケーク。
ソロモン諸島は英連邦の一員で、エリザベス女王が君主の国。
台湾との外交関係を維持している。フォーラム漁業局、即ち豪州海軍の重要箇所。
しかし、治安維持部隊のRAMSI (Regional Assistance Mission to Solomon Islands)が引き上げたばかり。即ち警備が手薄に… 豪州政府が落とすお金も引き上げられ経済的にも苦しくなる…
中国の参入には完璧な条件!
通信の、通信ケーブルの独占が情報の独占につながること、即ち安全保障の中枢であることは、それで成り立っている英国や米国が十分わかっている。豪州が今頃気づいた、ということか。
それを考えると、パラオーヤップーグアムを結ぶ海底通信ケーブルがADBとWBの支援で、NECが請負事になって良かった。その安全保障上の戦略的意味がわかる人がどの位いるであろう?ハリス司令官はわかるでろう。
後は地上のサービスだが、Huaweiも入って来るであろう。
在パラオ日本大使は、現在総務省の山田氏である。アジア太平洋情報通信地域機関のトップを長らく勤めた方。ここで日本がパラオの情報通信政策支援(サイバーセキュリティを含め)をしないなんて、考えられないが、有り得る、だろう。
太平洋の海洋安全保障も大事ですが、やっぱり情報通信支援も!