やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

華為技術を追い出したソロモン諸島ー野放しの日本?

台湾の蔡総統が訪ねたソロモン諸島。首相が不信任案を突きつけられ交代。

理由は中国の通信会社との汚職問題である。

Huawei 華為技術

一説には5億円近い賄賂がばらまかれたという。しかし、その契約の不透明性からアジ銀は支援を中止。安全保障上からオーストラリア政府は海底通信ケーブルの接続を拒否した。

ソロモン諸島新政権は、華為技術との契約を破棄し新たな業者に置き換えることにした、とのニュースである。

Australia welcomes Solomons' commitment to new cable project

23 November 2017

http://www.radionz.co.nz/news/pacific/344543/australia-welcomes-solomons-commitment-to-new-cable-project

賄賂を配る中国が悪いのか、賄賂をもらう太平洋島嶼国の政治家が悪いのか?

しかしこんな話が太平洋島嶼国にはざらにあるのだ。政権転覆もこれが初めてではない。

バヌアツもそうだ。前大統領の命を縮めたのは同国を襲った大型サイクロンではなく、中国の企業の賄賂を受け取った14人の国会議員の政権転覆とそれに続く牢屋送り。

人口25万人の国家にとっては深すぎる傷であった。

このHuawei 華為技術 ー PLAの組織の一部と聞いている。

この研究所が千葉県船橋市にできる。(もうできてる?)

日本は、総務省は、国家安全保障局は、警察は 何もしないのだろうか?

小国ソロモン諸島は首相の首を代えてまで華為技術を追い出したのだ。日本はまさかの、野放し?

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ファーウェイが千葉に作るのは「工場」ではない —— 新設するのは特殊な研究施設だ

Jun. 30, 2017

https://www.businessinsider.jp/post-34726

華為が日本に通信機器大型工場 中国勢で初、技術吸収

2017/6/29

https://www.nikkei.com/article/DGXLZO18244480Z20C17A6MM8000/

オーストラリア政府の外交白書も発表された。中国との関係もきになる。

豪 14年ぶり外交白書 米と連携深め中国とも関係強化

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171123/k10011233241000.html