やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

<緊急提言>ソロモン諸島の中国対応策ー日米豪英で対抗せよ!

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 ソロモン諸島が台湾との断交を決定してしまいました。落ち込んでいてもしょうがありません。対策を提案します。
 

 ソロモン諸島、中国から500億円の援助と共に台湾と断交。
国連総会でペンス副大統領が同国首相と会談の予定だが、中国は全てお見通しで前倒し決定させたのであろう。もうソロモン諸島は完璧に中国の手中だ。

これでパプアニューギニア、ソロモン諸島、バヌアツ、東西に連なるメラネシア諸国が中国のものとなった。インド太平洋構想にどのように影響するか。

www.taiwannews.com.tw

 

<対策案>

1.中国はインフラにどんどん手をつけて来るでしょう。日米豪は安全保障上譲れないインフラ、すなわち通信、空港、港湾をしっかり押さえること。
2.バヌアツ同様ソロモン諸島は100の島と100の言語があります。中国は離島に入り込んで分離独立を進めるでしょう。離島支援が必要です。
3.バヌアツが4千冊のパスポートを主に中国人に販売。中にはマカオのギャングもいて国際的ビットコイン犯罪を展開。現地の法執行を抑えている豪州を支援する形でさらなる法執行の強化を。
4.豪州王立海軍が基地にしているフォーラム漁業局がソロモン諸島にあります。違法操業取り締まりなど日米豪の海洋協力を強化。
5.ソロモン諸島の君主はエリザベス女王です。英国との協力もこの際強化すべき。
 
 

 ソロモン諸島の決定。これから色々情報や分析が出て来るであろう。しかし一つ確実なのは全てオーストラリアのせいである、ということだ。オーストラリアはEEZ制度で日本の水産業をソロモン諸島から追い出しておきながら何もしてこなかった。さらにソロモン諸島首相が「台湾は役立たず」とコメントしたインタビューは切り取られていて、なぜ役立たずかというと、豪州政府がソロモン諸島警官の台湾での訓練を中止させたからである、と。すなわち豪州の主権侵害にきっぱりとした対応ができないから、と述べていたのだ。そう! ソロモン諸島と台湾の外交関係を邪魔してきたのはオーストラリア政府なのだ。

 日本は世界第6位のEEZと喜んでますがEEZが何か?日本が海洋国家とはどういう意味は何も知らないのでは?と言いたくなる。EEZのせいで日本漁船は世界から締め出されたのです。ソロモン諸島からも! ソロモン諸島には現地の雇用も生む缶詰工場もあったのです。

 
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ソロモン諸島の君主は? エリザベス女王! 英国との協議も重要です。

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