蔡総統が太平洋島嶼国を訪問した際、演説中で強調していたのが台湾と太平洋島嶼国を結ぶ「オーストロネシア語族」の存在。
4、5千年前台湾辺りを出立し、太平洋とインド洋、即ち西はマダガスカルから東はイースター島、南はハワイ、北はニュージーランドまで一気に拡散、植民した言語グループである。 これに最初に気づいたのがあの英国海軍の船長ジェームズ・クック。アジアの島々で話されている言葉と太平洋島嶼の言葉が似ている事を指摘している。
このオーストロネシア語族の遺跡が台湾海峡の反対側の中国本土、福建省で見つかったのだ。 そりゃあ数千年前は中台の緊張はなかったのだし、海洋の自由を謳歌したオーストロネシア語族が対岸に渡ってもおかしくない。 問題はまさに蔡総統が太平洋島嶼を訪問している最中に、中国社会科学院が、南シナから太平洋の先史考古学というテーマで福建省で300人規模の会議を開催していたことである。