やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ダウンアンダーのインド太平洋

ターンブル首相の来日で思い出した、ベルギン博士の小論。豪州外交白書に対するコメントだ。

インド太平洋が入ったことを歓迎している。

ベルギンは博士が所属するASPIはまたベルギン博士は豪州政府の防衛を中心に太平洋の安全保障を主導する立場だ。

Regional co-operation a high priority for foreign policy white paper

2017/11/23 The Australian

Anthony Bergin

ここでベルギン博士が主張するのがIORA - Indian Ocean Rim Association

インド洋に対面するオーストラリアこそ、インド洋問題をいち早く取り上げて来たのである。

ベルギン博士にしてみれば、豪州にしてみれば、今頃安倍総理の「インド太平洋戦略」に乗るなんて面子が許さないであろう。俺たちが先だ。

でもIORAのメンバーを見るとどうも具体的動きをしていない様子。ここに日本が、米国がオブザーバーでも入る可能性はないだろうか?

http://www.iora.net/en/about/member-states

豪州の外交白書には

Chapter two: A contested worldにPower shifts in the Indo–Pacifc とThe Indo–Pacific will create opportunity の2節が。Chapter three: A stable and prosperous Indo–Pacifcでは中国と米国の次がインド太平洋パートナーシップ、になっており、インド太平洋が中心テーマになっている。

まさに安倍政権の「インド太平洋」に呼応している。