五十嵐元道著、「国際信託統治の歴史的起源 帝国から国際組織へ」がオンラインにあったので印刷して一気に読んだ。
国際信託統治の歴史的起源(一) : 帝国から国際組織へ 五十嵐,元道
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/38375/1/59-6_p295-326.pdf
国際信託統治の歴史的起源(三・完) : 帝国から国際組織へ
http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/38919/3/60-2_0005.pdf
1990年代、自決権が民族問題を解決しない事が明白になり、途上国問題も解決されず、1995年William Pfaffなどは再植民地化を提言していたという。Pfaffはこれから読むが現実を知っているのではないか?そしてスミスや新渡戸の植民論をもしかして。。。
面白い議論で参考になる資料が多いのだが、「植民」が定義されていない。なんで植民を研究する人は植民を議論しないのであろう?特に日本人であれば、後藤、新渡戸、矢内原(それとスミス)は引用しいいのではないか?
欧州が議論したという「人道的植民」はもしやバロン後藤の業績を、台湾に満州に見たからではないか?
後藤がベルサイユ会議に参加する途中で寄った、米国、英国では後藤の植民政策が高く評価されたのだ。スマッツが知らないわけない。
それと自決権と途上国の多様性だ。現在、世界の人口の20%を占める中国、インドから全部足しても2%に届かない小国が100カ国存在するのだ。
こんな事はマルクスもレーニンも期待も予想もしていなかった。
これらを放っておけばどうなるか?
William Pfaffの論文はフォーリンアフェアーズに書かれた短いものなので、これを読んでみたい。