やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

堀井巌外務大臣政務官(総理特使)の太平洋諸島フォーラム(PIF)域外国対話出席

北海道で地震にあった日に見つけた堀井巌外務大臣政務官(総理特使)の太平洋諸島フォーラムPIF)でのスピーチである。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000395564.pdf

https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000395565.pdf (英文)

特に下記の部分だ。

「また,国際社会の一致した行動が求められる北朝鮮問題についても, 海洋安全保障分野の協力が大きな意味を有しています。特に,太平洋島 嶼国の船舶が「瀬取り」等の安保理決議に基づく対北朝鮮措置の「抜け穴」 として利用されることを防ぐことは極めて重要であり,この観点から,PIF北朝鮮関連船舶の船籍剥奪へのコミットを歓迎します。日本としても,南太平洋大学と共に太平洋島嶼国各国政府関係者を対象として,こうした措置の完全な履行のための能力構築のための研修を実施します。」

”Cooperation in the field of maritime security also has a significant importance in regards to the North Korean issues which requires united action by the international community. In particular, it is extremely important to prevent the Pacific Island Countries from being used as "loopholes" for sanctions such as "ship to ship transfer". In this light, Japan welcomesthe PIF’s commitment to de-register North Korean related vessels. Also, Japan will offer capacity building training for implementation of sanctions on North Korea, targeting government officials in the Pacific Island Countries, together with the South Pacific University.”

私が昨年からしつこく訴えてきた太平洋島嶼国の便宜置籍船ビジネスと北朝鮮の話が、明確にしかも具体的に述べられている。地震のせいで朦朧としていたため、評論家の江崎氏に確認してしまった。ついでに言うと日本財団笹川陽平氏から嘘つき呼ばわりされた件である。

太平洋島嶼国が北朝鮮と関係があるなんて太平洋島嶼国を小国を知らない人は想像もできない。外務省がまた潰すと思っていたが今回は違った。官邸も調べたのであろう。

ところで太平洋島嶼国は一向に改善するつもりはないことは以前パラオの便宜置籍船がミャンマー南部のマルタバン湾を一月以上も乗務員を載せず徘徊していたニュースの通りだ。今回のフォーラム総会にレメンゲサウ大統領が参加していない理由がわかる。

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