やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

フィジー、北朝鮮から武器を輸入?

https://www.38north.org/2022/09/north-koreas-trading-of-small-arms-and-light-weapons-open-source-information-analysis-of-sanctions-implementation/

38 Northという、北朝鮮の情報を分析するウェブサイトにフィジーが登場した。実は太平洋島嶼国は、便宜置籍船や偽札などで北朝鮮に加担するような動きは以前からある。ロシアからの武器輸入もある。

 国連は、国連加盟国が北朝鮮と小型武器と軽武器(SALW)を取引することを禁止している

2022年9月1日付の「北朝鮮の小型武器と軽武器(small arms and light weapons:SALW)の取引」という記事には、2015年から2021年の間に総輸入額が10,000米ドルを超えたSALWの主な輸入業者に、トリニダード・トバゴ、エルサルバドル、ニジェール、フィジーの4カ国を挙げている。

フィジーについて書かれた箇所の訳を下記にコピーする。フィジーは原産国が北朝鮮であることを否定している。

「フィジーは、2019年から2021年にかけて、北朝鮮からのSALW輸入に合計約250万米ドルを支出した。しかし、2019年から2020年の間のフィジーに関するデータは、制裁に違反した証拠と見なすべきではない。図3に示すように、国連のデータベースは、フィジーが2011年に北朝鮮から37,570米ドルのSALWを輸入したことを示す。この輸入についてPOEが照会したところ、フィジーは、これらの輸入を実際の原産国である韓国ではなく、北朝鮮に起因する申告手続きに誤りがあったと主張した。国連のデータベースは、合計と物品の種類に若干の違いはあるものの、2019年から2020年にかけての韓国によるフィジーへの同様のSALWの移送を示しています。そのため、POEはまずフィジーと協議し、2019年から2020年のSALW輸入の原産地を確認し、2021年の取引の性質を特定する必要があります。」

 

図3

 

「これらの輸入を実際の原産国である韓国ではなく、北朝鮮に起因する申告手続きに誤りがあったと主張した。」とはどういう事であろうか?