やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パラオの闇ー知らないのは日本政府だけ

islandtimes.us

 パラオの国連大使でありBBNJの代表でもあるOlai Urudong 女史が不当にパラオ、コロールの土地を取得(リース)しているという記事。

 2018年3月にコロール小学校の土地389平方メーターを1平方メター25セントで50年リース。10年ごとに5%賃貸料は上がる。(389x25セント=97.25ドル これが月なのか、年間なのか。安いのか高いのか。)

 議論になっているのはこのリース契約の管轄権で、Palau Public Land Authorityの管轄ではあるが、同組織はコロール州の承認が必要であるところ、承認を得ていなかった。現在Olai Urudong 女史の住居は殆ど完成している、とのこと。

実態は政治ゲームだ。

 

 このパラオ国連大使、BBNJ代表がレメンゲザウ大統領の愛人で、パラオ国家を崩壊させている要因であることは、少なくとも10人のパラオ人(官僚、伝統リーダー、その他政治的に高いポジションにある方達ばかりです)に聞いてきた。日本財団常務理事の海野さんにも報告したが何も判断できないのであろう。

 私の友人等は「愛人を大使にしてもいいのよ。問題は彼女がどうしようもない程の馬鹿ということなのよ。」と言っていて唖然としたのを覚えている。

 今はパラオ人全員が知っているそうだ。しかし大統領は法の上にいる(!)、とのこと。

問題はこの大統領を数十億円の金で再当選させたキングメーカーが笹川陽平さんと言うこと。私はそれこそ命をかけて止めたのだが、聞く耳を持たなかった。

 このような汚職はパラオだけではない。ブルーパシフィックは「汚れた」パシフィックでしかない。しかし希望はある。命がけで私に訴えてくる閣僚達が太平島嶼国にいるのだ。彼らは自分の国が行っている事が間違っていると確信し、変えたいと思っているのだ。

 この件、知らないのは日本政府だけであろう。私が勝手に応援している薗浦内閣総理大臣補佐官がオールジャパンで太平島嶼国支援体制を構築されているので、敢えて書きました。