やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パラオの中国

島嶼パラオに中国からの直行便が飛ぶようになって、あっという間に中国の影響下に置かれてしまったのは、確か天皇皇后両陛下が尋ねられる前年からだったと記憶する。

町で、また古い友人たちから聞いた情報である。

<危険な農薬>

(コメントをいただき修正しました。多分パラオも農薬を規制する法律はないと思います。)

少なくとも3人が同じことを言っていた。中国から持ち込まれるコンテナには申告されずに持ち込まれる物品が10はある、と言われているそうだがその一つが農薬。

都市開発、観光開発が進んでいないパラオ北部は農地として中国人が買い占め、有機栽培と称して持ち込んだ農薬で虫が食った形跡もない綺麗な野菜が作られ、市場に並んでいるそうである。

パラオ中国商工会議所>

国交のない中国。パラオでの活動拠点は? パラオ中国商工会議所というのがあるそうだが、それほど強力ではない、と。

<メディアは?>

太平島嶼国では忠告がメディアを抱え込む様子がよく見られる。

知り合いの新聞社の社主が、トリビオン元大統領やベルズ前副大統領と共にパラオ中国経済協力協会の立ち上げメンバーになっているので、「ああ、もうあなたも報道の自由を失ったね。」と言ったら「とんでもない。社主が中国へいったすぐ後に中国批判の記事を掲載したよ。報道の自由は守る!」と頼もしい回答をえた。

<中国人の土地転がし>

どんな勢いで土地が買われているのか?

中国人は買った土地をどんどん転売するのだそうだ。よってホテルのオーナーがどんどん変わる。中には買っただけで開発せず放っておくケースもある。開発しなければ経済に貢献しない。新しい法律を作る必要がある、と。

<違法売春>

売春自体が違法なのだそうだが、就労で来た中国人が夜売春を行っているという。サイパンと同じだ。麻薬も中国から入ってくる、と。

<違法民泊>(これも法律自体がないのかもしれない)

中国人がマンションを一棟借り上げ、ホテルのように商売している。しかしホテル税を払っていない。

パラオの99.9%は中国人が嫌い?>

友人からパラオの99.9%は中国人が嫌いだよ。と聞かされた。

じゃあ、0.1%は誰?中国人との商売で潤っているビジネスマンさ。

遊んでいる土地は山ほどある。しかし開発計画も法律もない。多分政策も。

人口12,500人のパラオではとても無理である。

日本のように官僚が数万いて、学者も数百、千人いるという国家とは違う。大臣と事務次官だけ。学者もいない。いるのは米国から流れて来た白人のチンピラ弁護士だけ。嘘ではない。現実だ。

日本が助けなければ、中国が危険な農薬を持ち込むのだ。親日国家はすぐに反日国家になるであろう。

パラオにも後藤新平が、新渡戸稲造が必要だ。

早々に日本パラオ友好協定の締結を検討してほしい。