自決権の歴史的背景をフランス革命あたりから書くべきか、となんとく思っていて、そうであればアメリカ革命も若干触れた方が、少なくとも知っておかないと、と悩み。そもそもアメリカ史を知らない、と改めて反省。
何気に聴講した阿川尚之教授のゼミはアメリカ史ではなくてマルクスからで、どーしよう、辞めようと思って授業中に
「共産主義の幽霊ってローレンツ・フォン・シュタインが言ったんですよね」
と知ったかぶったのが間違い。阿川先生から「シュタイン?知らないから発表せよ」と。
シュタインはいつかゆっくり読んでみたいと思っていたので、腹をくくってゴールデンウィークの10日間研究室に篭ってその研究状況だけでも概観できた。シュタインは社会主義と共産主義をドイツに、マルクスに紹介し、フランス革命を批判し、国家社会主義を理論化し、それを明治の日本の指導者たちに教えたのだ。伊藤博文だけでなく、明治天皇にも!ナチスや日本の軍閥に悪用された背景もあって今はそれほど知られていない。
この夏休みは本来学びたかった米国史について阿川先生の『憲法で読むアメリカ史』を拝読。アメリカ革命とフランス革命は全く別物なのだ、と驚いた。そんな事みんな知ってた? 米国はフランス革命の惨状を見て「外国人煽動取締法」まで作ってまでフランス革命思想を否定したのだ。
読書メモ『憲法で読むアメリカ史』阿川尚之著 - やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa
阿川先生に
「フランス革命とアメリカ革命の違いを議論した本ありますか?」
と伺ったところ
「秋学期はそれをやるんだよ。アレントの『革命について』を読むから」
ということでちくま学芸文庫を早速購入。私事で授業には出られないので、読書メモをまとめていきたい。ひと月前に一度読み出したのだがヤップの米国人殺害事件などがあって集中して読む時間を失ってしまった。