やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

「文明の生態史観はいま」梅棹忠男著

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今日誰かが梅棹忠男の「文明の生態史観」を紹介していて、急に手元にあった「文明の生態史観はいま」を思い出し再読した。
なぜ日本が太平洋なのか、に答えてくれる梅棹節である。対談形式なのでさっさと読める。
対談相手は川勝平太さん。
梅棹さんから ちゃう、あかん、と全く話が噛み合っていないのが印象的な対談だ。そして川勝さんは実は海洋史観で一世を風靡したらしいがあまりわかってない、ことが暴露されてしまうのだ。
ここに、梅棹さんが視力を失った原因が書いてあった。中国滞在中にウィルスをもらったことが原因、と書いてあった。
日本人は海洋民族だから大陸ではなく海へ、と主張している背景には大陸で何か、見てはいけないものを見て来たのではないか、と少し怖い想像をしてしまった。1999年の対談。あれから20年。梅棹さんの警告を日本人は一切無視し、大量のウィルスを持ち込んだ。