これも返却が来た本で絶版 😭
SNSフレンドが教えてくれたのだが この本を読まずに「海」を語ってはいけないんじゃないか、と第1章をまず読んで唸った。
オーストロネシア語族の海洋拡散の話しら始まる。 そして倭寇の南進。南洋は先に日本が開発し和蘭に譲り渡した・・・!
鎖国の本当の意味。海保も海軍もなかったし、国境警備なんかないんだから密航、抜け荷が九州の藩を豊かにしていた。そして学問も豊かになっていた。。
やっぱり。。
1693年竹島の帰属と漁業権を巡って幕府が朝鮮との外交関係を優先し入漁禁止にしたのだ。政府の事なかれ主義の歴史は長い!
第2章海洋の自由は馴染み深い話。
トリデシャス条約を巡る教皇の国際法への権限を否定したのがドミニカン派修道師ビトリアの1532年の論文。これを支持したのがグロティウスとエリザベス一世。 米国を失ったばかりの奴隷貿易禁止を主導した英国の目的は海洋権益の確保!
第3章200海里も馴染み深い話だが、曽村氏は1973年南米に自ら乗り込み数ヶ月滞在して調査をしている。外務省は役立たず。 1973年の時点で国務長官になる予定のキッシンジャーが200海里を支持。
海洋法条約はヒトラーの「新秩序」にも値する災いの海の秩序、と曽村氏は指摘する。私もそう思っている。 海洋法条約を支持していたのが朝日、外務省、新進学者。
なおさらそう思う。
海洋法形成の資料を読むと反対意見は多い。 条約署名に反対する独のドルツァーの1984年の論考を紹介している。
もう一点、海洋上条約の立役者がなぜマルタのパルドだったのか?その資料はない、と言う。 私もこれが気になっている。彼は海洋の専門家でも国際法の専門家でもなく、国連の信託統治事務局の事務員でしかなかったのだ。 背後にソ連? 米国は背後に英国と。 教皇勅書に影響されていたとの論文もある。