やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

外務省のブラックホール並みの救い難さ

  国会議員が外務省のブラックホール並みの救い難さに怒りを示している。今回の青山議員の動画を見てホットした。
 ここ最近は自分がどのような外交活動をしているか、意識して表で書くようにしている。どこかのバカ親父が誤解して私の自己顕示欲だという。
 私はずるいので、今まで表に出なかった。出ると叩かれるからだ。出ると潰されるからだ。私が潰されるのはよい。事業が潰されるのはイタイ。

 ではなぜ表で書いているのか。

 国会議員はじめ多くの方々に外務省は太平洋島嶼国のことを何も知らないし、何もしていないことを伝えなけれなならない段階に来ているからである。
 意味不明な人は米国がマグニツキー人権法をパラオにも発動した事実を見てください。日本語のニュースにもなっています。

 外務省が島サミット前に作る有識者委員会。誰も太平洋島嶼国の事を、開発を、外交を知らないメンバーばかりだ。しかしああいう委員会は形だけで大概大洋州課課長がシナリオを書く。
 この大洋州課課長はほとんど何もしらない。大洋州課の島担当はここ数年で人数を増やしたらしいが、その無知ぶりはブラックホール並みの救い難さであることを班長なる人物に会って確認した。いくらでも教えるから連絡しろと言っておいたが何も聞いてこない。

 問題は無知であることを認識していないことなのだ。だからこれも意図してなのだが、無知であることを認識している防衛省を応援している。彼らはスポンジ状態て学ぼうという姿勢がまだある。外務省は石のようなのだ。しかも自分は金だと思い込んでいる。

 さて、ここまで読んで私が外務省叩きをしていると思われるのは仕事とは何かを知らない人々である。
 外務省にもスポンジのように柔軟で、「無知の知」を認識する人が大勢いる。実はこういう哲学者はポジションが高い人が多い。

「早川さんのブログしか太平洋島嶼国のことは学べません」

と言ってくれる大使レベルに何人お会いして来たことか。。そんな言葉が私に元気をくれた。だから、このブログは続いており、来年で10年になるのだ。(え!今気がついた)

 拙著『インド太平洋開拓史ー2つの海の交わり』は私のところに質問にくる省庁の若い人たちを想定して書いた。すぐ外交交渉にも使えるように、だ。そこにはスポンジ状態て現地で頑張っている外交官も入っている。

 

 12月21日のインド太平洋PodCafeは西洋の植民について。中国が太平洋分割を提案する500年前にポルトガル、スペインが地球を(こっちの方がスケールがでかい)分割した話もする予定です。Skypeで音声のみでやっています。Skypeアカウントがなくても参加できるはずです。

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