やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ラロトンガ条約に学べー中東非核地帯

どうやら、アラブ太平洋島サミットの目的は中東非核地帯の創設にあるようだ。

コミュニケが明日出るのでそれを待ってからにしようかと思ったが、先に掲載します。

 

23日の会議では、気候変動による島嶼国の社会、経済、政治的影響をしっかり協議するよう、アラブ諸国から国連安全保障委員会に提案すると共に、中東非核地帯設置に向け世界でいち早く非核地帯(*)を制定した太平洋島嶼国の経験を学ぶ、といったことが協議された。

 

今回のサミットには豪、NZの外務大臣も招待されている。両国はラロトンガ条約を最終的には強力に押し進めた背景がある。

唯一の被爆国であるはずの日本は太平洋に放射性廃棄物投棄の計画を発表したため、仏領ポリネシアで核実験を続けるフランスと並んで、同条約の攻撃対象であった。

 

南太平洋非核地帯条約。1985年クック諸島のラロトンガで採択。南極(1959)、南米(1967)に続く世界で3番目の非核条約。

 

参考資料:

第087回国会 科学技術振興対策特別委員会 第7号

昭和五十四年五月三十日(水曜日)